第72回日本宇宙航空環境医学会大会を、大分の地で開催させていただく運びとなりました。本大会のテーマは「宇宙港大分 〜地方から宇宙へ〜」です。
2030年代の国際宇宙ステーション(ISS)退役を見据え、民間企業による宇宙ステーションの打ち上げが加速する時代を迎えようとしています。こうした潮流のなかで、大分空港が「大分宇宙港」として位置づけられる未来が、現実味を帯びつつあります。
別府・湯布院をはじめとする世界有数の温泉リゾートに1時間以内でアクセスできるこの地は、宇宙から帰還する人々を迎え、渡航後の健康管理・検疫・臨床データの蓄積を担う「場」としての可能性を秘めています。地方が宇宙とつながる時代に、医学はどのように人を支えるのか——その問いを、この大会で深く議論してまいりたいと考えております。
本大会の主要企画として、産・官・学の実務担当者が一堂に会する特別シンポジウム「宇宙港大分の医学支援」を開催いたします。あわせて、日本高気圧環境・潜水医学会との合同シンポジウムを企画し、低圧と高圧という異なる環境を扱ってきた両学会が「極限環境医学」という共通の枠組みを描く場といたします。
このほか会期中は、宇宙飛行と帰還後リハビリテーション、商業宇宙飛行の医学支援、月面探査、航空心理学・宇宙心理学、漢方と宇宙など、多彩なシンポジウムを企画しております。また、12月6日には大分空港ツアーと市民公開講座を開催し、子どもたちが宇宙を体験できる科学実験・ロケット教室もご用意する予定です。
地方から宇宙を見上げ、宇宙から地方を考える。皆さまのご参加を、心よりお待ち申し上げております。
大会長 徳丸 治
大分大学 福祉健康科学部 教授(元JAXA Flight Surgeon)